電子書籍『ゆかいな仏教』
橋爪大三郎/大澤真幸[著]

ブッダはキリストと何が違うのか?
知っているようでいて、実はよく知らない仏教。
「仏教のスピリット」を知れば知るほど勇気をもって、前向きに、ゆかいに生きられる!

葬式仏教と揶揄されたり、「禅問答」のように、やたら難解なイメージがつきまとったりの、日本の仏教。もともとの仏教はでも、自分の頭で考え、行動し、道を切り開いていく、合理的で、前向きで、とても自由な宗教だった!
日本を代表する二人の社会学者が、ジャズさながらに、抜群のコンビネーションで縦横に論じ合う、仏教の真実の姿。日本人の精神に多大な影響を与えてきた仏教を知れば、混迷のいまを生きるわれわれの、有力な道しるべが手に入る!

目次

まえがき 大澤真幸

第一章 はじまりの仏教
仏教を定義する
キリストとブッダ
覚りはなぜ空虚にみえる
ブッダよりも覚りが大事
預言者とブッダ
仏教とヒンドゥー教
アンチ・ヒンドゥー教
カーストからの解放
仏教はなぜ消えた

第二章 初期の仏教
一切智と全知
苦とはなにか
罪か苦か
何が苦なのか
ニルヴァーナと神の国
涅槃は天国か
人が争う理由
サンガの逆説
サンガの個人主義
無常ということ
仏教の核心
ミニマリストと哲学マニア
積極的自由について
「覚り」とはどういうことか
問答か瞑想か
慈悲とはなにか

第三章 大乗教へ
仏塔信仰起源説
なぜストゥーパなのか
ブッダを探す
ダルマとはなにか
そもそも大乗とは
ブッダに戻れ
大乗は優れている
大乗のロジック
利他行

第四章 大乗教という思考
釈迦仏は特別か
多仏の思想
阿弥陀の「本願」
因果論と自由意志
因果論の困難
十年前の自分
極楽は予備校である
ブッダと仏国土
菩薩のはたらき
めまい効果の魅惑
菩薩は世俗内禁欲か
授記とはなにか
菩薩の慈悲
マルクス主義と仏教
廻向とはなにか
覚りは極限である
空(くう)とはなにか
真の想起説
言葉と空

第五章 大乗教から密教まで
ナーガールジュナ
否定神学なのか
般若心経について
プロセスを大事にする
カントの超越論
仏性について
自利と利他
唯識について
唯識論は現代的
発心の効力
のび太の唯識論
仏教は独我論か
『大乗起信論』をめぐって
ブッダが人間であると
Σブッダの秘密
三身論につい
密教とその背景
タントリズムとは
仏教の果て
結び いま、仏教を考える

あとがき 橋爪大三郎
読書案内

【著者プロフィール】

橋爪大三郎

はしづめ・だいさぶろう

1948年、神奈川県生まれ。社会学者。東京大学大学院社会学研究科博士課程単位取得退学。大学院大学至善館教授。東京工業大学名誉教授。著書に『はじめての構造主義』(講談社現代新書)、『世界がわかる宗教社会学入門』(ちくま文庫)、『死の講義』(ダイヤモンド社)、『権力』(岩波書店)、『ふしぎなキリスト教』(大澤真幸氏との共著、講談社現代新書、新書大賞2012)、『おどろきのウクライナ』(大澤真幸氏との共著、集英社新書)、『げんきな日本論』(大澤真幸氏との共著、講談社現代新書)など多数。

大澤真幸

おおさわ・まさち

1958年、長野県生まれ。社会学者。東京大学大学院社会学研究科博士課程修了。社会学博士。千葉大学助教授、京都大学教授を歴任。個人思想誌『大澤真幸THINKING「O」』(左右社)主宰。著書に『ナショナリズムの由来』(講談社、毎日出版文化賞)、『社会学史』(講談社現代新書)、『〈世界史〉の哲学』シリーズ(講談社)、『資本主義の〈その先〉へ』(筑摩書房)、『増補 虚構の時代の果て』(ちくま学芸文庫)、『続・ゆかいな仏教』(橋爪大三郎氏との共著、サンガ新社)など多数。

関連情報

該当の投稿はありません。

Mail Magazine

サンガ新社の最新情報を配信しています。
購読は無料です。お気軽にご登録ください。

Follow Us

各種SNSでも情報発信中!
クリックすると別ウインドウが開きます。