電子書籍『智慧は人生の羅針盤:人がめざすべき幸福の話』
アルボムッレ・スマナサーラ[著]

内容

人生の悪循環との訣別が、真に生きる目的をもたらす
ブッダが説いた究極の「やすらぎ」とは

流されるままの人生は、羅針盤のない航海と同じです。
生きる意味を理解し、消えることのない幸福を手にするための
お釈迦さまの智慧にもとづく理論と画期的メソッド。

現代の私たちが求め続ける「癒し」や「やすらぎ」。しかし、とりもなおさず、やってくるのは「癒されない」「やすらげない」という現実です。求めれば求めるほど遠ざかってしまう希望や幸福――お釈迦さまは、これを人間存在の根源的な問題として、その仕組みを解明されました。苦しみの悪循環から脱出し、真の幸福を得るために必要な、ブッダの智慧と方法をご紹介します。


知っているつもりで勘違い――あなたは仏教用語の正しい意味を知っていますか?

◎悟り・覚り――「悟り」は日本独自の言葉。「覚り」こそが真理への目覚め
◎解脱――得るのではなく、ただ捨てるだけ。智慧で執着を断ち切ること
◎涅槃――涅槃は決して語れない。語れないものは経験して知る以外にはない

新たな姿勢で仏教を学び直し、煩悩の鎖を切る「智慧」を手に入れる!


各章の紹介

◆第1章 人生の目的

【なぜ生きているのか】
世間の人々は生きることに必死で、生きることは終わりなき戦いであることにさえ気づく余裕がありません。しかしいくらがんばったとしても、流されるままの人生には何の意味もありません。心の汚れを落とし、生きることの悪循環を断とうとするときに現れる、人生の真の目的を探求します。

◆第2章 人生の激流を渡る

【立ち止まることなく、力むことなく】
心の汚れを落とし、道徳的に生きようとしても、大変な困難が待ちかまえています。そのひとつが、世間と自分の心という2つの激流です。仏教はさらに、欲・存続・見解・無明という人間の本質に根ざした4つの激流があると説きます。この激流を解き明かし、渡りきるための智慧をご紹介します。

◆第3章 死ぬこと生きること

【この世もあの世も超越する】
誰にとっても死は怖いものですが、死を乗り越えるということは、生を乗り越えるということでもあります。死があるから生がある、生と死とは同一の事柄なのです。生きるための戦いに終止符を打ち、生滅の流れを絶つこと、解脱・涅槃に達することが死を乗り越える唯一の道だとお釈迦さまは説きます。

◆第4章 仏教を学ぶ姿勢

【仏教用語の定義を知る】
仏教の最終目的地が解脱・涅槃にあると、言葉のうえでは知っている人も多いでしょう。しかし、その本当の意味をご存じでしょうか。わかっていると思ったらそこで終わり、それ以上の成長は望めません。この章では、誤解されやすい仏教用語のベスト3、「悟り」「解脱」「涅槃」の真の意味に迫ります。

◆第5章 究極のやすらぎ

【精進して経験すればよい】
仏教がめざす究極の境地、最終目的地である涅槃は、体験することでしかわかり得ない世界です。生きる苦しみと徹底的に向き合うことでしか、涅槃は理解できません。生きることの苦が完全に消えた究極的なやすらぎを予測し、修行に励んで、涅槃に達する以外に道はないとお釈迦さまは喝破します。

著者略歴

アルボムッレ・スマナサーラ

スリランカ上座仏教長老。1945年4月、スリランカ生まれ。13歳で出家得度。国立ケラニヤ大学で仏教哲学の教鞭をとる。1980年に来日。駒澤大学大学院博士課程を経て、現在は(宗)日本テーラワーダ仏教協会で初期仏教の伝道とヴィパッサナー瞑想指導に従事している。朝日カルチャーセンター(東京)の講師を務めるほか、NHK教育テレビ「こころの時代」などにも出演。『ブッダの実践心理学 アビダンマ講義シリーズ』『自分を変える気づきの瞑想法』『怒らないこと』(以上、サンガ)、『悩まない力』(主婦と友の生活者)、『心がスーッとなるブッダの言葉』(成美堂出版)など著者多数。

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