沙門果経
仏道を歩む人は瞬時に幸福になる
アルボムッレ・スマナサーラ[著]
ブッダが語った仏教の全体像
約2500年前にインドに興ったマガダ国に、若き王様・アジャータサットゥ王が実在した。「沙門果経」は、この王様の「出家をすると何か果報(利益)がありますか?」という問いに対するお釈迦様の回答をまとめた経典である。お釈迦様は、修行過程で得られる果報を、戒・定・慧の段階を踏みながら詳細に解き明かしていく。ここには仏教の教えの要点がすべて網羅されているとともに、お釈迦様の卓越した教え方も理解することができる。
お釈迦様の教えを確かに伝える初期仏教経典がスマナサーラ長老の解説でいきいきと蘇る。
2024年9月10日刊行
定価4,290円(税込)
A5判/並製/360ページ
ISBN 978-4-910770-91-8
目次
目次
第一部 王様の質問
第二部 六師外道
1 「非業論」を説く哲学者 プーラナ・カッサパ
2 完全な「定め論」を説く マッカリ・ゴーサーラ
3 厳密な「唯物論」の哲学者 アジタ・ケーサカンバラ
4 絶対的な「七つの元素論」を説く唯物論者 パグダ・カッチャーヤナ
5 唯一の「道徳肯定論」と「苦行」を認める ニガンタ・ナータプッタ
6 認識の問題を追求する不可知論者 サンジャヤ・ベーラッティプッタ
第三部 ブッダの話
第一の沙門の果報
第二の沙門の果報
さらにすぐれた沙門の果報
出家の倫理的な生き方①―小戒
出家の倫理的な生き方②―中戒
出家の倫理的な生き方③―大戒
心の戒律―感官の防護
ヴィパッサナー瞑想―念と正知
満足―満足の実践
五つの障害―障害の除去
第一禅定
第二禅定
第三禅定
第四禅定
禅定から智慧の瞑想へ―真理を発見する智
心は身体を創造する―意からなる智
さまざまな神通の智
天耳の智
他心を知る智
過去の生存を想起する智慧
天眼の智
煩悩滅の智
アジャータサットゥ王の帰依
【著者プロフィール】
アルボムッレ・スマナサーラ
Alubomulle Sumanasara
テーラワーダ仏教(上座仏教)長老。1945年4月、スリランカ生まれ。13歳で出家得度。国立ケラニヤ大学で仏教哲学の教鞭をとる。1980年に来日。駒澤大学大学院博士課程を経て、現在は(宗)日本テーラワーダ仏教協会で初期仏教の伝道と瞑想指導に従事している。朝日カルチャーセンター(東京)講師を務めるほか、NHK Eテレ「こころの時代」「スイッチインタビュー」などにも出演。著書に『スッタニパータ「犀の経典」を読む』『ヴィパッサナー瞑想 図解実践─自分を変える気づきの瞑想法【決定版】』『無常の見方』『苦の見方』『無我の見方』(以上、サンガ新社)、『怒らないこと』(だいわ文庫)、『ブッダが教える心の仕組み』(誠文堂新光社)、『ブッダの教え一日一話』(PHP文庫)、『70歳から楽になる』(角川新書)、『Freedom from Anger』(米国Wisdom Publications)など多数。
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